昭和の発掘時には石槨の側壁が崩れていたこともあり、水平を保たず不規則に落ち込んでいました。
調査後に側壁を積み直し、天井石がほぼ水平になるように復元されていましたが、一部には隙間が開いていました。
わずか5cm程度の隙間ですが、薄手のコンパクトデジタルカメラで内部の撮影をすることができました。
天井石の隙間からレーザースキャンのように日光が差し込んでいますが、直下の粘土床が水滴によって侵蝕されている様子がわかります。 |
側壁の極端な孕みや崩落は無いことがわかります。 雨水の浸入も無いようで、粘土床の保存状態もよさそうです。 |
天井石内面は見事に平面化されています。 現在我々は天井石の上で作業しているので、つい内面を「裏側」などと呼んでしまいますが、この墓の主である大王が目にするこちらがわこそ「表側」です。 |
積み直しされていない石槨西端側の壁面は赤色顔料もよく残っています。 水銀朱(硫化水銀)とベンガラ(酸化鉄)が使われているようです。 |
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